2023.10.5 ブログ07 ゼミについて詳しく
- nyuuzemiyabuken202
- 2023年10月7日
- 読了時間: 6分
更新日:2023年12月4日
・はじめに
こんにちは、今回のブログリレーを記述する山崎と申します。秋になりましたね。
個性豊かなゼミの仲間たちの自己紹介を読んで頂けたでしょうか。(初めから読んだうえでここまでたどり着いた方は、藪ゼミについてだいぶ調べてくれていますね。ありがとうございます)。
僕はゼミの内容や計量経済学について、やや主観的な内容になりますがゆるりと書いていこうかなと思います。2年生は今時期、ゼミ選びでいろいろ悩んでいることも多いと思うので、少しでもお役に立てれば幸いです。
(この記事はちょっと長いですが是非お付き合いください...)

・目次
- 藪ゼミとは
- 計量経済学とは
- ゼミの活動
- なぜ藪ゼミ?(自分の場合)
- 最後に(どんな人におすすめか)
・藪ゼミとは?
計量経済学を専攻とするゼミナールです。理論の定着だけでなく、実証的な分析も求められ、それらインプットの機会に加えてプレゼンテーションを軸にしたアウトプット機会も幅広く設けられているため、様々な経験を通してアカデミックに成長することができます。
こうした環境の結果として、三田祭論文という、学部3年生が取り組んで論文を提出するコンテストでは「過去5年のうち4年間」で受賞論文を輩出し、「3年連続受賞」、昨年度は提出論文のなんと「全てが受賞作品に選出」されるという圧倒的な実績を持つ、定量分析におけるリーディングポジションにある、そんなゼミです。
(三田論の賞は、提出される論文の中でも特に優れたもの10本程にしか毎年贈られないものであり、それが同じ年度で2~3本出るときもあるようなゼミ、というのはかなり異質だと思います。)
しっかり知識を身に着けたい、力をつけたい人にはうってつけの環境です。
・計量経済学とは
計量経済学は日吉ではあまり聞かない響きだと思います。これを読んでいるあなたはこの学問の内容をご存知でしょうか。
この学問は、めちゃくちゃ軽く言うと、「経済学や社会学の分野(経営学ももちろんOKです)における統計学」みたいな存在だと自分は考えています。特定の分野に対して仮説を立てて、式を立ててデータの分析をする、その際の手法や医療の分野などと違って経済分野ならではの気を付けないといけない要素を学んでいくことで、物事を定量的に分析する際のレンズになってくれる、そんな学問です。
数学が求められるか?と言われれば想像するよりはなかった、というのが印象で、高度な微積分や行列などを、ゼミ内の勉強で使用することはありません。
Σの表記による説明は多い点は特徴ですが、理論面は証明パートがある程度あるのでそこを見たときに(なんとなくでも)理解できる、なぞれる、くらいの水準であれば問題ない、とは先輩方にも言われましたし、実際自分もそう思っています。
もちろん、高校レベルの数学や大学一年生レベルの統計学から全くわからない、という人がまっさらな状態で始めるにはやや重たいですが、それ以外の多くの人にとって広く門戸が開かれた学問だと感じます。
また、いろんなテーマに対して「数値とか式でしっかりしたものにしたいな」「データを根拠にして仮説を検証したいな」というときの素材となってくれる学問で、文系学問にありがちな定性的でふわふわしがちな要素に切り込んでいくことができます。犯罪発生、ESG、金融系のテーマ、農業、メディアなど幅広いテーマが定量的に語られる場面がゼミの中でもあり、とても利便性の高い学問だと感じます。

(さらに踏み込んだ内容は藪教授が出版している「入門実践する計量経済学」の第一章にあるため、気になる方は是非読んでみて下さい。ゼミ必修授業の教科書にあたります。)
・ゼミの活動
ゼミ生が、在籍中に行う活動は大別して4つになります。
① 理論や実証分析の勉強 (言語は主に、R,stata,Python等を使います。)
② 三田論執筆
③ プレゼンテーションによるアウトプット(普段のゼミおよびインゼミ)
④ (いずれも終えた4年時には) 後輩のサポートと卒論執筆
最初の半年間で理論や分析を学び、それ以降は実践を繰り返すようなイメージが大枠です。
・なぜ藪ゼミ?(自分の場合)
自分がこのゼミを選んだ理由について述べておきます。一言でいうと、ハードスキルもソフトスキルもしっかり鍛えられる場所だと考えたからです。それぞれご説明しますね。
・身につくハードスキルについて
ここでいうハードスキルというのは、専門的な知識がある、論文を読み慣れている、手を動かして分析を実行できる、といった勉学面をイメージしています。
ゼミでは、最初の半年間でゼミ必修とあわせて基礎となる理論を徹底的に学び、それと同時に試行錯誤しながら実証分析を行えます。この中で、座学的な知識はもちろん、頭に描いた分析を実際に行うことや、先行研究である論文の読み解きが必要となるため、そうした機会を乗り越えていく中で上記のようなスキルがめきめきと身につく環境にありました。
・身につくソフトスキルについて
一方でソフトスキルとは、仕事上で要求されるようなコミュニケーション力や、プレゼン能力を指すつもりで取り上げています。
藪ゼミの輪読は、シャッフルされるように3人一組のチームを作成し、話し合いながら輪読やそれに関連する実証分析の資料作りを行います。これを春~初夏で行い、終わり次第三田論を冬にかけて執筆するため、チームプレーが求められます。
この際に、「タスクを切り出し整頓する」「得意に応じて分担する」「進捗を管理しあう」などによって作業を効率的に進めるように試行錯誤する機会が多く経験できます。これは、社会に出てからもある程度求められる要素であり、大学生のうちに経験できることはよい点だと感じました。
プレゼンの練習に関しては、輪読や分析結果をパワポにまとめて発表する機会が多くもらえるため定期的にPDCAを回すことができます。
自分はあまりプレゼンをしたことはなく得意ではなかったですが、半年たった今、メッセージが伝わるようなパワポをきちんと作成し、人前に立ってプレゼンを行う、という一連の作業にだいぶ慣れることができた実感があります。
まとめると、バランスよい経験が積めることで、ハード面ソフト面でバランスよく鍛えられる点は、このゼミのいいところだと思います。
・最後に(どんな人におすすめか)
まず、「専門的に学んだことが作りたい」、という方は藪ゼミをオススメします。とてもフィットすると思います。それ以外にも「計量経済学に興味がある」「統計っぽいことの素養が欲しい」、あるいは「統計的、数式的なバックグラウンドの下で確かな手触り感をもって文系学問を勉強していきたいんだ」、という人にもおススメの環境です。
また、教授の授業を受けていた人や本を読んだことがある人も割と多い印象を受けます(僕らの代で約半分ほど)。テキストを読み、わかりやすいな!と思った等、気になった方には是非入ゼミをオススメします。
(自分も、日吉で授業を受けてテキストや講義の明瞭さに興味を持った身です。)
みなさんのエントリー、楽しみにお待ちしております!
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