2023.11.10 ブログ11
- nyuuzemiyabuken202
- 2023年11月10日
- 読了時間: 5分
こんにちは、藪ゼミ12期の石川です!
本日は第一回オープンゼミでした!
来ていただいた二年生の方々、ありがとうございました!
今回は、ちょうど執筆作業を終えたばかりの、三田論のお話をしようと思います。
三田論って何?という方のために、三田論というのは、毎年商学部の三年生が三田祭の時期の完成を目指して取り組む論文のことです。
基本的には三人ほどのグループで執筆することが多く、学術的なものであればテーマは自由です!
私は、板谷、柿沼とグループを結成し、人口移動班として三田論に取り組んできました。

人口移動班の面々、夏休みに渋谷で打ち上げをした時の写真です!左から、板谷、柿沼、石川です!
それでは、三田論の振り返りをしていきます!今回お話する内容はあくまで、我々人口移動班のお話なので、そんなこともあるんだ~といった軽い気持ちで読んでもらえると嬉しいです。
人口移動班結成
お互い相思相愛の三人で結成されました。
結成当初から、人口移動班は平和だね~と某女性メンバーに言われていた記憶があり ます。実際に、チームの中の良さ、チームワークというのは、三田論において非常に大事なことだと思います。皆さんももし来年三田論でチームを作るときは、仲間選びは慎重に行いましょう!
テーマ決めに難航
三田論の活動でまず初めに行ったのがテーマ決めです。
というのも、結成時に持ち寄ったテーマが三人で一つずつありましたが、そのすべてがデータが入手不可能であるために頓挫してしまったので、まずテーマを確定させることから始めたわけです。
三人が改めてテーマを探してきて、それぞれのテーマで独自に進めていくといったことをしておりましたが、それらのテーマも、データの入手可能性等の問題から頓挫してしまい、最初の一か月半ほどはテーマ探しに難航することとなりました。
そこで我々はもうちょっと戦略的に考えることにしました。意識したのは次の2点
1.マクロ経済学
ミクロ経済学が扱うデータは、個人ごと、企業ごとといったもので学生レベルでは簡単に入手できるものではありません。一方でマクロ経済学が扱うデータは、国家規模、都道府県規模、など比較的規模が大きいものとなっているため、e-statなどから簡単に入手することができます。
2.経済モデル
既存の経済モデル(経済現象を説明する式のようなもの)が存在しているテーマだと、実証分析のハードルが下がるのでやりやすいです。
その結果、我々は学生の進学移動をテーマに研究することが決定しました。
先行研究探し
テーマが決まったらまず行うのは先行研究探しです。とはいえ我々の班は最初は全然不十分だったと思います。というのも、日本の研究で似たテーマのものをなんとなく探す程度のことしかしていなかったからです。
しかし、このパートをさぼるとあとあと大きく影響してくるので、とても大事なパートだったと思います。(我々はだいぶ後になってから先行研究探しを深ぼり始めました)
先行研究を探すうえで重要なポイントですが、
1.ジャーナルから探す
いわば、信頼できる論文を探そうということです。
2.類似テーマの論文は全部見る
これが一番大事だと思うのですが、類似テーマの論文は可能な限り全部見ましょう。
全部見ないと自分たちの研究の方向性が定まりません。gooooogleまで全部見る気持ちで探しまくりましょう。
3.海外論文を必ず読む
これもほんとに大事なことです。日本語で書かれた論文を読んでいるだけだと、得られない情報がたくさん手に入ります。海外論文もgooooogleの勢いです!
我々は最終的に、論文に20本近くの先行研究を参考文献として載せています。
データの収集・加工
先行研究をよんで自分たちの研究の方向性を決めるのと同時に行わなければならないのが、データの収集・加工作業です。
我々の班は都道府県別のデータを使用したので、主に政府統計からデータを入手しました。そのため必要なデータはすべてネット上で入手しましたが、他の班は図書館に行って手入力でデータを収集したという話もあったので、テーマによっても大変さは様々のようです。
このパートは楽しくもないですし、三人で手分けをして、できるだけサクッと終わらせてしまいましょう!

データ収集中の板谷、石川。「めんどくせーって文句言いながら」やってました。

そのころ柿沼くんは?? モデルの撮影をしてたみたいですね(笑)
(注:彼もちゃんと収集作業をしていました。)
データ分析
先行研究をよんで分析モデルが定まり、データの収集・加工作業が終わって初めて、皆さんお待ちかねの統計ソフトによるデータ分析の段階に入ります。
この段階で大事なことですが、
1.藪先生の本等を読み込んで、計量経済学の知識を抑えておく
これは前提知識のようなものですね、ある程度の計量経済学の知識がないと、統計ソフトは使いこなせない可能性が高いです。
とはいえ、難しいことでもなく、藪ゼミにはいって真面目に活動していれば勝手に身につく知識なのでご安心を!
2.頑健性を意識する
頑健性とは、統計学の世界では、分析結果が様々な仮定を外しても成り立つことを指します。要はすごくざっくりと説明すると、その結果ってほんとにいつも成り立つの?ってことです。計量経済学の実証分析をする場合は、結果の頑健性を示すことが非常に重要です。

実際にデータ分析を行っている画面です。我々の班は、この画面のRstudioや、stataと呼ばれるソフトを使って分析を行いました。
長くなってきたので今回はここまで、まだまだ三田論全体の半分ほどです。今回お話しした内容は、我々の班が三田論をするうえで大事にしていたことなので一般論ではないと思いますが、もし来年藪ゼミに入って三田論を頑張りたい!という方が、このブログを読んで三田論に対する解像度を上げる手助けができたらうれしいです。
次週は、人口移動班の板谷君が、人口移動班の振り返り(後半)を行ってくれる予定です。
お楽しみに!次回はもう少し具体的な研究内容もお話できると思います!
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